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2025年11月★臨時号(高1~3)加湿器による肺炎を防ごう!

※解説やもっと知ってほしいことなどは、ドラッグレターの下に書いてあります。

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解説やもっと知ってほしいことなど

冬の暖房と湿度管理のポイント

冬になると暖房器具の使用頻度が上がります。
中でも、エアコンや電気ストーブ、オイルヒーターなどは室温が上がるのと同時に湿度が下がってしまうため、換気や加湿などによって適度な湿度を保つことが大切です。
一方、石油ストーブや石油ファンヒーターには、灯油の燃焼によって水蒸気が発生し加湿効果があるため、加湿は必ずしも必要ではありません。
季節を問わず二酸化炭素と酸素の入れ替えウイルス対策にはこまめな換気が重要ですが、冬は寒さと換気のバランスが難しく、頻繁な換気が難しい場合は加湿器を使用することも一つの方法です。

湿度が高すぎる(70%以上)と、カビやダニが繁殖しやすくなります。
インフルエンザウイルスは、湿度が40~60%になるとウイルスが弱まって活動ができなくなることが報告されています。
そのため、湿度計を使って適切な湿度(40~60%)を維持することを心がけましょう。 

 

カビや細菌は、目に見えなくても発生しています!

加湿器のタンク内にぬめり黒っぽいものが生じていた場合、カビや細菌が発生している可能性が高いため、早めに以下の手順で対処することを各メーカーが推奨しています。

①バケツに水(約40 ℃のぬるま湯)を用意し、クエン酸または重曹を溶かします。
※クエン酸と重曹は一緒に入れないようにしてください。使用する量や浸け置き時間は、各メーカーの取扱説明書に従ってください。

②洗いたいパーツを約30分間浸け置きした後、スポンジやブラシを使ってこすり洗いを行います。
※②の操作はカビや細菌が発生していなくても、予防のために行うことを推奨します。

③しっかりと水道水ですすぎ、乾燥させます。

家庭用の塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウムを含む溶液)は使い方によっては人体に悪影響を及ぼし、健康被害を引き起こす恐れがあります。また金属を腐食させる(サビを発生させる)作用もあるため、使用は避けてください

 

万が一、加湿器内にカビや細菌が発生してしまった場合でも、正しい手順を踏めば十分に対処可能です。
ただし、取り扱いによってはケガ・事故に至ることもあるため取扱説明書をよく読み、禁止されている使い方は絶対にしないよう注意してください。
また、分からないことがあればメーカーに問い合わせてください。

 

加湿器で生じた肺炎の主な治療

医療機関を受診し、また原因となるカビや細菌を吸い込まないよう加湿器の使用を中止します。
軽症の場合、これだけで症状が改善することが多いです。
治った後に加湿器を使用する場合は十分に洗浄するか、新しい加湿器への買い換えを検討しましょう。

加湿器の使用中止後も症状が改善しない場合は、アレルギー反応を抑えるために短期間のステロイド薬(内服または吸入)が処方されます。

 

参考:
・厚生労働省H

・目黒区HP「換気を意識しましょう」

・YAMADA HP「加湿器のカビ対策完全ガイド!掃除から予防まで徹底解説」

・Dainichi HP「【2025年最新版】加湿器タイプ別の掃除方法をチェック!クエン酸洗浄の手順も詳しく解説」

・Panasonic HP「加湿器の正しい掃除方法は?掃除の頻度や最適な置き場所までご紹介」

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