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2021年12月号(高1)マスクでは防げない感染経路

※解説やもっと知ってほしいことなどは、ドラッグレターの下に書いてあります。

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解説やもっと知ってほしいことなど

新型コロナウイルス と エアロゾル

<新型コロナウイルスの大きさ>

新型コロナウイルスは、直径約0.1 μm の球形。
とても小さく、肉眼で見ることはできません!
ちなみに人の髪の毛の太さは50~80 μm、スギ花粉は約30 μm、粒子状物質PM2.5は2.5 μm 以下です。

(1 μm(マイクロメートル) = 0.001 mm)

<新型コロナウイルスを含むエアロゾル>

新型コロナウイルスは、感染者の呼気(吐く息)の中の水分と混ざって5 μm 以下のエアロゾル(水分と感染力を保った状態)となり、そのうち1 μmより小さいエアロゾルが長時間空気中を漂う可能性があります。
人が密集していたり、風通しが悪く換気もされていない密閉環境では、その漂っているエアロゾルをある程度吸い込んでしまい空気感染(エアロゾル感染)することがあります。
しかし、どの程度吸い込むと感染するかは、よく分かっていません。

※ エアロゾル(aerosol)は、エーロゾルとも言います。

<マスクでは防げないのか?>

市販のマスクの中で最も防止効果が高い不織布マスクを正しく装着していても、エアロゾル感染を完全に防ぐことはできません
マスクのタイプにもよりますが、多くの不織布マスクの網目間隔(隙間)は5~10 μm と広く、ウイルス対策用とうたっている隙間が狭いタイプでも新型コロナウイルスを含むエアロゾルの一部はマスクを通過してしまいます。

(マスクを通り抜けたエアロゾルを吸い込まなくても、感染者から飛散した唾液やエアロゾルが大量に付着している、例えばマスクの表面に触れた指で目・鼻・口・傷口に触れると接触感染する可能性があるので注意してください)

 

新型コロナウイルスの感染経路

<飛沫感染>

感染者のくしゃみなどで出る飛沫(唾液など)が目・鼻・口・傷口に入ることで起こります。
飛沫はエアロゾルと比べて重いため飛距離は数メートル、数秒で地面に落ちます。

【防ぐ方法】
メガネやマスクで目・鼻・口、絆創膏などで傷口をガードします。

<接触感染>

ウイルスが付着した場所を触った指で目・鼻・口・傷口に触れることで起こります。

【防ぐ方法】
手洗いや消毒してない指で目・鼻・口・傷口を触らないようにします。
また指が触れる場所をこまめに消毒しておくことで接触感染の確率を下げることはできますが、ゼロにはできません。

<空気感染(エアロゾル感染)>

エアロゾルを吸い込むことで起こります。

【防ぐ方法】
換気(常時換気、または一定時間ごとの一斉換気)を行います。
湿度を60%前後(最低でも40%以上)に保つことで、エアロゾルは長時間、漂えなくなります。
不織布マスクを正しく装着することでエアロゾル感染の確率を下げることはできますが、マスクの繊維に付着しなかったエアロゾルは繊維の隙間を通過して鼻や口から吸い込まれるため、ゼロにはできません。

 

豆知識

新型コロナウイルスに限らず、傷口からウイルスや雑菌が侵入することもあります。
ひどい手荒れによって生じる“ひび・あかぎれ”も傷口となり、そこからウイルスや雑菌が侵入します。

消毒用エタノールがしみたら、皮ふ表面に亀裂(傷)がある証拠です。傷の原因が手荒れの場合は、保湿剤をこまめに塗るなどして手荒れの改善に努めましょう)

傷口からウイルスや雑菌が侵入しないようにするためには、手洗いや消毒してない指で傷口を触らないようにするだけでなく、普段から傷が生じないようケガに注意したりスキンケアをしっかり行う、爪は短く整えておく、傷ができてしまったら絆創膏などでガードするとよいでしょう。

 

参考 国立感染症研究所HP、一般社団法人 日本衛生材料工業連合会HP

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