医薬品教育・薬物乱用防止教育 & 健康サポートシステム

「医薬品教育・薬物乱用防止教育 & 健康サポートシステム」に関する取組について

高等学校や中学校では、学習指導要領に基づき保健の授業や薬物乱用防止教室などで医薬品や健康、薬物乱用などについて学ぶ機会が設けられていますが、時間的に十分とは言えません。
一方、高校生・中学生を取りまく社会環境は短期間で大きく変化し、例えば、医薬品や健康に関する様々な情報に簡単に接することができるようになりました。またインターネットの発達などで、健康食品や一般用医薬品の入手も容易になりました。大変便利になりましたが、誤った情報があったり、必要ない健康食品の摂取につながるなどの危険性もあります。

高校生・中学生に、薬のことをもっと正確に知ってほしい、健康について正しく理解してほしい、薬物乱用とは無縁でいてほしい・・・。

このような思いから2016年4月より、石川県金沢市内にある県立高等学校(1校)ならびに市立中学校(1校)、さらに保険薬局(11薬局)のご協力を得て、高等学校や中学校で実施されている医薬品や健康に関する教育、薬物乱用防止教育などの補完として情報紙を発行、さらに生徒らが医薬品や健康、薬物乱用などに関して気軽に相談できる環境の整備に取り組んできました。(図)(※1)
そして2019年4月、情報紙のデータベースを立ち上げて※1に組み込み、「医薬品教育・薬物乱用防止教育 & 健康サポートシステム」として取組の強化を図りました。(※2)

取組を通して、高校生や中学生が生涯にわたって自身の健康をプロデュースできるようになるための支援をしていきたいと考えています。

 

(※1)
「ドラッグレターや相談薬局活用による中学・高校の医薬品教育補完、薬物乱用防止等検討」
独立行政法人日本学術振興会 科学研究費助成事業
基盤研究C(代表者:大栁 賀津夫、分担者:松下 良(金沢大学医薬保健研究域薬学系 教授))
2015年度~2017年度(課題番号:15K01649)
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-15K01649/

(※2)
「中学・高校での生徒や学校薬剤師も参加する医薬品等教育&健康サポートシステムの構築」
独立行政法人日本学術振興会 科学研究費助成事業
基盤研究C(代表者:大栁 賀津夫、分担者:岡本 晃典(北陸大学薬学部 准教授))
2018年度~2020年度(課題番号:18K02552)
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K02552/

 

 

 この取組を通して、高校生・中学生には、具体的に以下のようになってほしいと考えています。

(高校生)

  • 健康の課題などに直面したとき、科学的な思考と正しい判断力のもと医薬品を適正に使用できる
  • 医薬品や健康などに関するメディアなどからの情報を批判的に読み解く能力を身につけ、不適切な情報に惑わされないようにする
  • 絶対に薬物乱用をしない強固な意志を持つ

(中学生)

  • 医薬品について正しく理解する
  • 医薬品や健康などに関するメディアなどからの情報を鵜呑(うの)みにしない
  • 絶対に薬物乱用をしない強固な意志を持つ

 

高校生や中学生の皆さん、医薬品や健康、薬物乱用などに関して分からないことがあったり、もっと色々知りたいと思ったら、安易にインターネットなどで調べないで、専門家(薬剤師や医師)に相談・聞いてください。

医薬品や健康、薬物乱用などに関することは、家庭内での教育も重要です。保護者の方には、この取組から発信される情報などを題材に、家庭内で話し合いや必要な注意を行っていただきたいと思います。また必要に応じて、専門家にご相談ください。

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