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2022年9月号(中2)なぜ15歳未満には子ども用の市販薬を使うのか?

※解説やもっと知ってほしいことなどは、おくすりナビの下に書いてあります。

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解説やもっと知ってほしいことなど

なぜ15歳未満には子ども用の市販薬を使うのか

肝臓や腎臓の働き(薬の成分を分解したり、薬の成分や分解されたものを体の外へ出す働き)が十分でないため >

薬の成分は体内に吸収された後、主に肝臓で分解されます。
肝臓は栄養を蓄えたり、薬の成分などを分解する機能があります。
腎臓は尿を作るだけでなく、尿と一緒に薬の成分や肝臓で分解されたものを体の外へ出す働きがあります。
肝臓や腎臓の機能は15歳で大人と同じになると言われています。
そのため、15歳未満は大人用の市販薬を使うことができません

 

< 大人用には15歳未満に使用できない薬の成分が入っていることもあるため >

15歳未満に使えない成分は、たくさん存在します。
皆さんにも身近な例では、「風邪薬」や「痛み止め」に含まれている成分があります。
ここでは「風邪薬」や「痛み止め」について紹介します。

風邪薬や痛み止めに含まれる成分のうち、15歳未満に使えない成分にはアスピリン、イブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム水和物などがあります。

アスピリンをインフルエンザや水ぼうそうなどに感染したときに飲むと、ライ症候群という重い病気になる確率が上がります。
この病気になると激しい嘔吐、意識障害、けいれんなどが現れ、時に死に至ることもあります。

またロキソプロフェンナトリウム水和物は15歳未満、イブプロフェンでは5才未満での安全性が科学的に確かめられていないため、これらの年齢に当てはまる人は飲めません。

イブプロフェンやロキソプロフェンなどはインフルエンザに感染したときに飲むと、インフルエンザ脳症(意識障害、けいれん、異常行動などが現れ、時に死に至る脳の病気)になる確率が上がると言われています。
しかし、どの成分がどの程度、確率を上げているのかなど詳しいことは分かっていません。

15歳未満でも、必要に応じて病院やクリニックでアスピリン、イブプロフェンなどが処方されることがあります。
これは副作用が起こりやすいリスクがあっても、飲むことのメリットの方が大きいために用いられるのです。
処方された際は医師や薬剤師からの説明をしっかり聞き、指示を守って飲んでください。

 

もし、15歳未満の人が間違えて大人用の市販薬を飲んでしまったら…

元気がなくなる、吐いてしまうなどの症状が出る場合があります。
体調がおかしいと思ったら直ちに医療機関で受診をしてください。
その時は間違って飲んでしまった市販薬を必ず持っていきましょう。

 

市販薬などによって起こる事故の相談窓口として公益社団法人 日本中毒情報センター「中毒110番」があります。
実際に中毒事故が起こったときは、無料で電話相談することができます。

公益社団法人 日本中毒情報センター「中毒110番」
大阪:072-727-2499(365日24時間対応)
つくば:029-852-9999(365日9~21時対応)
URL:https://www.j-poison-ic.jp/100serviece/

 

受診や相談の際には正しく情報を伝えることが必要です。
医療機関や日本中毒情報センターでは、間違えて飲んだ市販薬に入っている成分の情報が必要です。
そのため、下記項目などをあらかじめ伝えられるようにしておくと話がスムーズです。

・間違えて飲んでしまった、人の氏名、年齢、体重、性別
・間違えて飲んでしまった、市販薬について(正確な商品名、会社名、用途)
・間違えて飲んでしまった、その時の状況(飲んだ量、飲んだ時間)
・間違えて飲んでしまった、人の体調

 

参考:
福岡県薬剤師会、健栄製薬、MSD マニュアル家庭用 各HP
アスピリン「ホエイ」、ブルフェン、ロキソニン 各添付文書

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